なぜ今RPAなのか?導入企業は業務の自動化を実現-RPAの導入事例5選-

なぜ今RPAなのか?導入企業は業務の自動化を実現-RPAの導入事例5選-

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目次
近年、急速に注目されているRPAですが、導入する企業は少しずつ増えています。
「なぜ今RPAが話題になっているのか?」その理由を日本の労働環境の変化から解説していきます。またRPAに関心を持ちはじめている企業にとっては「本当に業務の自動化を実現できるのか?」といったことの方が重要になります。そこで今回は、国内シェア1位のRPA「Winactor」より導入事例を5選、併せてご紹介いたします。

RPAを導入する企業が増えている理由

RPAが熱い注目を集めるようになった大きな理由の1つに「日本の労働環境の変化」が挙げられます。

  • 少子化、高齢化に伴う労働者の減少
  • 「働き方改革」推進による長時間労働の撲滅

過去最多で出産率の高かった「第一次ベビーブーム」で生まれた「団塊の世代」と呼ばれる人達は、現在では殆どの人が定年で退職しており、高齢になっています。「第二次ベビーブーム」でも多くの人達が子どもを作りましたが、その「団塊のジュニア」世代と呼ばれる人達も2035年頃には高齢で定年退職を迎えていくことになります。

出典:総務省統計局「日本の将来推計人口(平成24年1月推計)」

しかし日本の未婚率は年々上昇しています。
出産率の低下による少子化の影響は深刻な問題になっていますが歯止めがかからず、「生産性人口」と呼ばれる働き手は、2015年~2045年までの30年間で7,728万人→5,585万人と2000万人減少すると言われています。

また近年、長時間労働による過労死のニュースも話題となり、働き方改革による長時間労働の撲滅化が推進されています。このような労働環境の変化から大企業だけでなく中小企業でもRPAへの関心が高まっています。

RPAの市場規模

RPAは2015年頃から欧米を中心に注目されはじめました。特に銀行・金融機関においては、海外だけではなく日本国内でもいち早く着目し、業務の自動化を実現した企業があります。

金融機関 適用業務 効果(副次効果を含む)


オーストラリア・
ニュージーランド銀行
・振込業務の一部 (時間を要するエラー対応) ・要員削減(40人→2人)
・余剰人員の再配置
バークレイズ銀行 ・売掛金対応
・不正口座の解約
・ローン申請
・FTEの削減(120人分)
・貸倒引当金の削減

三菱東京UFJ銀行 ・1時間おきに社内システムにアクセスしてデータをチェックしエクセルにコピーする作業等
・これ以外も含めて約20業務へ適用
・稼働削減(8,000時間分/年)
住信SBIネット銀行 ・新商品・新サービス導入に伴い、複数の業務端末を駆使している業務 ・一部の作業時間短縮(1/10)
オリックスグループ ・営業事務処理
(リース業務に関する与信事務手続等)
・ピーク時の処理遅延防止
日本生命保険 ・請求書データのシステム入力
(銀行窓販部門)
・作業時間短縮
(数分/件→約20秒/件)

※表は左右にスライドできます。

※上記2社以外で、RPA導入に積極的な海外金融機関
MasterCard, Visa, Lloyds Banking Group, Deutsche Bank, Merrill Lynch Wealth Management

参考:infosys社HP、日経情報ストラテジー(2016年12月号)を元に作成

大企業での導入事例ができたことで、事務作業においても活用できると判断した企業は、労働人口が減少する未来を見据えて、RPAの導入に対し素早く動き始めました。こうしたことからRPAの市場規模は年々拡大しています。

出典:Occams Business Research Global IT Robotic Automation Market 2015-2021

今後、RPAに関心を持つ企業と持たない企業とでは、生産性において更に大きく差が開いていくと考えられています。

RPA「Winactor」より導入事例を5選ご紹介!

RPAに関心はあるものの「本当に業務の自動化が実現できるのか?」という不安な気持ちを払拭できず、導入を見送っている企業もいるのではないでしょうか。ここでは、そんな不安を少しでも解消できるように、国内シェア1位のRPA「Winactor」の導入事例から様々な業界を幾つかピックアップしました。

社内の業務に近い事例があれば、少しでも参考にしていただけたらと思いますので、ご紹介していきます。

導入事例1:保険業界
保険業界における事務作業を自動化し、大量の紙問題も解決!

RPA導入前の課題

保険業界では、大量の紙データを部署間で引継ぐ作業が頻繁に発生します。
単純作業と思われがちですが、注意が必要な業務で今まで膨大な時間と人件費を費やしていました。
保険業界の悩みの種となる契約書申込書や承認請求書など、大量の紙問題を解決するために、RPAの導入を検討。

導入にあたり社内で行ったこと

社内のあらゆる方面から人材を集め、推進役を選抜し、全社的な取り組みになりました。

その後、RPA導入のために勉強会を開始。「RPAとは何か?」というところからスタートさせ、1コマ2時間の全10回の講座を2ヶ月に渡って実務に近い形で行いました。

当初は、どの業務がWinActorで代用することできるのかイメージが湧かず、RPAのプログラムを実行させるために必要な「シナリオ作成」の壁が高いと感じる参加者もいました。

しかし勉強会が進むにつれ、自分でシナリオを作成できる人も現れ、業務自動化のアイデアを出せるようにまでなりました。

RPA導入後の効果

試用期間で6本のシナリオを作成し、1700時間の作業時間の短縮に成功。
その後、開始から6ヶ月で55本のシナリオが稼働させ、年間7259時間の削減を見込めるようになりました。

参考:NTT DaTa WinActor 導入事例より
【楽天損保】 保険業界の大量の事務作業をRPAで解決!

導入事例2:カスタマーセンター
大手会計ソフトを販売するカスタマーセンターの業務を自動化!

RPA導入前の課題

カスタマーセンターへのお問い合わせが複雑化し、オペレーターに習熟度が求められるようになりましたが、お問い合わせ内容には苦情もあり、辞めていく人も多い業務で人が育ちにくく、常に人手不足な状態が続いていました。
人手不足を解消するために募集をかけても応募も少なく、限られた人員で業務を進めていける体制を整えることが急務となり、RPAの導入を検討。

導入にあたり社内で行ったこと

業務の自動化にあたり、自分にしかできない業務と責任感を持ちながら仕事をしている人達に「自分達の仕事が奪われるかもしれない…」という不安だけは与えたくなかったので、信頼関係を大切にするためにRPAの導入から開発までを全て社内で行うことに決めました。

RPA導入後の効果

シナリオ作成から約6ヶ月の試用期間で、月約133時間の作業時間を削減!
直感的に操作できるWinActorは、現場のオペレーターからも評判が良く、今まで苦労して行っていた作業が自動化されたことにより、現場でもRPAへの期待が高まりました。この結果を受け、本格運用が開始され、1年も経たないうちに45個にも及ぶ業務を自動化し、月303時間の作業時間を削減することに成功。
今では、空いた時間を品質改善や顧客対応にあてることできるようになり、業務体制が生まれ変わりました。

参考:NTT DaTa WinActor 導入事例より
【弥生株式会社】カスタマーセンターの業務を一部自動化、月303時間の作業を削減。業務プロセス効率化、属人化の解消にも効果

導入事例3:製造業
製造業の事務作業時間を月283時間も短縮!

RPA導入前の課題

2017年、働き方改革(ワークスタイル変革)の推進により、社内の業務効率化を具体的に進めるためにRPAの導入を検討。

導入にあたり社内で行ったこと

勉強会の開催なども含め、積極的にRPAの周知活動を行い、各部署から自動化したい業務を募集。しかし、そのまま各部署で自由にシナリオ作成をしてしまうと、誰が管理しているのか解らない「野良ロボット」ができてしまいます。
野良ロボットの発生を未然に防ぐため、導入前の段階で企画室に4人のRPA担当者(内3人がRPA専任者)を作り、専任者が中心となってシナリオ作成をしていく流れを確定させました。

野良ロボットとは?
RPAはシナリオ作成を経てプログラムを作りますが、誰が作ったか解らないプログラムのことを野良ロボットと呼びます。
つまり、そのシナリオに対する管理者がいないことを意味します。もし野良ロボットによる予期せぬ誤動作が発生した場合、誰も責任を取れない危険な状態になってしまいます。

RPA導入後の効果

製品を作る際のスケジュールや実績・品質管理の情報入力をRPAで自動化させ、月283時間の作業時間を削減!

参考:NTT DaTa WinActor 導入事例より
「JFEスチール株式会社 知多製造所」様×「WinActor」=「本社と拠点主動によるハイブリット導入」

導入事例4:学校教育
大手の大学で年間25万件におよぶ定型業務の自動化に成功!

RPA導入前の課題

職員に創造的業務に集中してもらうため、今まで人の手に頼っていた大量の定型業務を自動化できないか?試行的にRPAを導入。

導入にあたり大学内で行ったこと

「どの業務をRPAに任せるか?」といったことから議論を行い、RPAのシナリオを作成する難易度や業務の重要性を考慮し、万が一、意図しない処理を行っても影響が最小限になる業務を選定。

RPA導入後の効果

支払い手続きの確定操作をRPAで行うことにより、年間約25万件(1回に行う作業:約3,000回で4時間)に及んでいた作業を自動化することに成功!

参考:NTT DaTa WinActor 導入事例より

キーワードは「定型」「定期的」「大量」。RPAは大学の業務との相性が抜群

導入事例5:小売業
地方メーカーの中小企業がRPAの導入により人員不足を解消!

RPA導入前の課題

欠員が発生した部門の採用を行ったものの、数ヶ月経っても応募者が1人も集まらないため、RPAの導入を決断。

導入にあたり社内で行ったこと

RPAで自動化できない作業もあり「RPAで行う作業」と「人間が行う作業」を明確にするため、2ヶ月間、試行錯誤しながら工程を調整。根本的な業務改善を行いました。最終的にRPAでデータを基幹システムに引継ぎ、エラーが発生した場合は人が確認して修正するところに落ち着きました。

RPA導入後の効果

システムへのデータ引継ぎをRPAに任せ、新たな人員を増やすことなく、業務を継続することができました。
欠員したスタッフが5時間で行っていた業務の3~4時間分をRPAで自動化することに成功。人の仕事を完全に補えたわけではありませんが、それでも人員を1人増やさずに済んだことは、大きな効果があると実感しています。

参考:NTT DaTa WinActor 導入事例より

見積システムから基幹システムへのデータ引き継ぎをRPAに移植、従業員異動にともなう人手不足問題を解決

まとめ

RPAの導入事例について、各企業が抱えていた業務の課題や悩みの中から厳選して、ご紹介いたしました。

  • 長い間、抱えていた業務フローの効率化及び大量の紙問題。
  • 人気の低い職種の人手不足。
  • 働き方改革が推進されているので、取り入れたい。
  • 頭を使う業務に集中させたいのに大量の単純作業に時間が奪われる。
  • 募集をかけても応募が来ない中小企業。

これらは、ほんの1部の導入事例に過ぎませんが、同じように悩んでいる企業は多いのではないでしょうか。

こうした企業が抱える悩みや日本の労働環境の変化から、将来的に足りなくなる労働者を今のうちにRPAによる業務自動化で補おうとする企業が少しずつ増えています。
そんな中、同じロボットでも導入ハードルの低さとコスト面からAIよりもRPAに注目が集まっていますが、AIやRPAに仕事が奪われるのではないかと、導入すること自体に難色を示す企業もあります。

しかし、人工知能と呼ばれるAIを動かすためには膨大な情報のデータが必要になり、莫大な費用と時間がかかります。
一方、RPAには人工知能のような機能はなく、決まったプログラム通りにしか動きません。

RPAを動かすためのプログラムを作るためには、社内の業務フローを確立させていく必要があり、こういった仕事は「脳で考えることができる人間にしかできない仕事」です。また運用していく上でもエラーが出れば人の手で修正して、管理していくことになります。時代の流れと共に、人には脳で考える仕事が求められていくのかもしれません。

「どの仕事をロボットに任せるのか?」「どの仕事を人間が行うのか?」は、完全に人の手に委ねられています。

今後、労働者が減少する未来を歩んでいくためには、AIやRPAなどのロボットを上手く活用し、効率よく生産性を上げることが重要になってきます。もしかしたら近い将来、どの中小企業でも人手不足により採用を行っても応募自体が全くこなくなる時が訪れるかもしれません。こうした流れと共に、人には脳で考える仕事が求められていくのかもしれません。

備えあれば憂いなしという言葉通り、今すぐRPAを導入しなくても、どんなものか事前に知っておくだけでも、いざという時には役に立つと思います。今回紹介した導入事例の他にも、まだまだRPAの成功事例は多く存在します。この記事を読んで少しでもRPAに興味を持った方には、今なら無料でRPA導入事例22選をプレゼントいたします。

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