【RPAは効果がない?】RPA導入を失敗から成功に変えるポイント!
【RPAは効果がない?】RPA導入を失敗から成功に変えるポイント!
RPAは上手く活用できれば、企業に大きな経済効果をもたらします。しかし、漠然とRPAを運用していては、期待通りの効果は得られず、導入に失敗してしまう恐れもあります。
RPAの運用を成功させるには、どうやってRPAを活用すれば効果が挙がるようになるか理解しておきましょう。
今回は、RPAの導入を失敗から成功に変えるために、RPAで効果が出ない理由やその対策をご紹介していきます。
「自社で既にRPAを運用しているが、思った通りの効果が出ないので不安だ…」という方は、ぜひご覧ください。
RPAで期待通りの効果が出ない理由とは?
ここからは、RPAで「なぜ期待通りの効果が出ないのか…」「役に立たないと思われるのか…」その理由を解説していきたいと思います。
- RPAの導入が単なる目的になっている
- 大規模な改革ができていない
- 活用方法が分かっていない
RPAの導入が単なる目的になっている
RPAの導入が目標達成のための手段ではなく、単なる目的になり下がっているのは、よくある失敗事例です。
RPAは万能ツールではありませんから、どんな業務工程にも利用できるわけではありません。また利用できる業務にも向き・不向きがあり、不向きな業務に利用しても大した効果は得られません。
しかし、RPAを導入することが単なる目的になっていると、「あれにもこれにも導入しよう」と闇雲に導入してしまう危険性があります。すると、RPAを導入したことによって返ってコストが高くついてしまったり、最悪の場合、自社の重要な業務がRPAにより停止してしまうなど、さまざまな問題を引き起こす原因につながってしまいます。
大規模な改革ができていない
RPAは導入したら終わり、ではありません。
最終的にはRPAツールにより企業規模で改革を行い、RPAがフルに活用できる土壌を整える必要があります。しかし、大きな戦略なしにRPAを導入すると大きな業務改革にはつながらず、効果が先細りしてしまうかもしれません。
RPAを最大限に活用して効果を出すためには、業務プロセス自体を根本的に見直し、RPA込みでスムーズに業務が稼働できる状態にするのが重要です。
活用方法が分かっていない
活用方法が分かっていないというのも、RPAの効果が最大限に発揮されない理由の一つかもしれません。
先程も伝えたようにRPAは万能ツールではないので、すべての業務で作業効率アップが狙えるわけではありません。
またできることにも限界があります。
例えば、人間が判断しないといけない場面では、RPAは自己判断ができないので使えません。
また紙の書類を読み込んだりと、デジタルデータ化されていない処理を単独で請け負うことはできません。
RPAの効果をフルに活用するには、RPAが単独で出来る作業の限界も知っておく必要があります。
RPAで期待通りの効果を出し、成果を挙げるために必要なこと!
ここからは、RPAで期待通りの効果を出して成果を挙げるためにはどうすればよいか、そのポイントをご紹介していきます。
- RPAを適切な工程で使えるように工夫する
- しっかり管理方法などを決めたうえで、単なるRPA導入にとどまらない改革を行う
- RPAと他のITツールを組み合わせる
RPAを適切な工程で使えるように工夫する
RPAは闇雲に導入してはいけません。
まずは自社のどこに課題があるかしっかり見極め、その部分にしっかりRPAを適用して効果が出るかを確かめましょう。
はじめにRPAを導入したい現場にヒアリングをかけ、具体的にどんなところに課題を感じているかを聞き出します。
この時、後々現場のスタッフがRPA導入を自分事と思えるよう、なるべくリアルな意見を収集するようにしましょう。
そしてヒアリングをもとに課題を見つけ出し、実際にロボットを導入してみます。この際、いきなり導入するのではなくテストロボットを使って様子を観察し、効果が出ているかしっかり確認してから、本格的に指定箇所へRPAを導入しましょう。
しっかり管理方法などを決めたうえで、単なるRPA導入にとどまらない改革を行う
RPAをしっかり活用するには管理方法を決め、単なるRPA導入にとどまらない改革を行う必要があります。
まずスムーズにRPAロボットを作成して適用できるよう、誰が作成したロボットに責任を持つのか、そしてトラブル時はどこにサポートをお願いすればよいかなどを決定してルール化します。
ルール化することで、どんな事態に陥ってもスムーズに処理を行えるので、安心してロボットを作成できるようになります。さらに、RPAを効果的に使える業務改革を行います。
例えばRPAに任せる業務は整理し、集約してなるべく人の手を加えないようにすれば、人とロボット間のやり取りが減り、よりRPAの効果を実感できるようになるでしょう。
また社内全体で課題や運用状況などを共有できるよう、部署によらず、組織が一丸となってRPAに取り組める環境作りを行うこともポイントになってきます。
RPAと他のITツールを組み合わせる
RPA化できる作業には限りがありますが、他のツールと組み合わせて上手く使えば、その利用範囲を一気に拡大できます。このように「自動化すれば一気に作業効率が上がるが、RPAでは代行できない」という業務もRPAに任せられるようになるので、RPAをフル活用することができます。
例えば、人間しかできないような判断をRPAにもさせたい場合は、「AI(人工知能)」と組み合わせたRPA運用が有効です。AIとRPAを組み合わせれば、社内から取得したデータを元にAIが推測を行います。
そして「このような状況では、このような判断を行うのが得策」と、人間にしかできないような判断をRPAに反映して、業務を遂行できるようになります。
また、RPAと「OCR(光学文字認識)」の組み合わせも有効なアプローチです。
OCRでは紙の書類から自動的に文字を判断し、PDFデータなどに加工してくれます。これをRPAに使うことで自動で文章を判断し、必要な部分を抜き出したり、指定のフォルダへ分類したりといった作業が可能になります。
RPAと他ITツールを組み合わせて業務を自動化する取り組みを「IPA(Intelligent ProcessAutomation)」と呼びますが、IPAを意識しながらRPAを活用すればより最大限の経済効果が挙がるようになるでしょう。
まとめ
今回はRPAの導入を失敗から成功に変えるため、RPAの効果が上手く出ない理由やその対策方法などをご紹介してきました。RPAの効果が出ていないという場合は、まず導入したプロセスは本当にRPAで代用することにより効果が出る部分なのか、そして組織体制自体に問題がないかなどをよく調べてみましょう。
そして適切なプロセスでRPAを導入するよう戦略を変更する、組織が一丸となってRPAに取り組めるように変革するなど、課題に応じた対策を取ってください。課題をしっかり解消して、RPAで最大限の効果を挙げるようになりましょう。