運用ルールを見直そう!
あなたの会社のRPAトラブルが多発する理由とは?

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目次
働き方改革などの波の中で、現在「RPA」を導入する企業が増えています。
あなたの会社でも、すでに業務改革のためにRPAを運用しているかもしれません。しかし、RPAを上手く活用するには運用ルールの策定が重要です。運用ルールがしっかりしていないと、RPAが誤作動を起こしたり、情報が漏洩したりする原因にもなり、非常に危険が伴います。「自社でRPAトラブルが多発している…」そういった悩みをお持ちであれば、もう一度しっかりとRPAの運用ルールを見直し、改良を加えましょう。今回はRPAを運用している企業様向けに「運用ルール策定の重要性」と「ルールがしっかりしていないと発生してしまうトラブル」そして対処法などを解説していきます。

RPAにおける運用ルールの重要性

あなたの会社でRPAのトラブルに関するトラブルが多発しているのは、RPAの運用ルールがしっかり定まっていないことが原因かもしれません。

RPAを導入する際、「導入コストが安い」とか「初心者でもどれだけ簡単にロボットを作成できるか」などに焦点を当てる企業は多いです。しかし一番重要なのは、導入後、RPAに関する運用ルールをしっかり定めることです。

RPAを運用すると、RPAを使用している箇所の業務体制が大きく変化します。そしてその際、人間に作業を任せるデメリットの減少と引き換えに、RPA作業代行によって発生するトラブルに適切に対処する必要があります。

RPAの運用ルールがしっかりしていないと発生してしまうトラブル事例

ここからは、RPAの運用ルールがしっかりしていないと発生してしまうトラブル事例をご紹介していきます。

  • 誤作動関係のトラブル
  • セキュリティ上のトラブル
  • コストに関するトラブル

誤作動関係のトラブル

RPAは誰でもロボットを作成できたり、さまざまなシステムと連携できるなど、多くのメリットがあります。

ただし、ルールを決めずに誰でもロボットが作成できたり、システム連携ができる状況はトラブル発生の要因にもなります。管理者を明確にせず、ロボットを誰もが作成できる環境にあると、野良ロボットが増えていきます。

そして、野良ロボットは増えれば増えるほど、誤作動を引き起こす原因にもなります。

またRPA運用中に連携システムの変更や追加が発生すると、担当者はロボットを速やかに書き換えたり、追加する必要があります。またイレギュラーな処理が起きたときに備え、エラーパターンなどもロボットに追加しなければなりません。

しかし社内規約で上記に対する意識徹底がしっかりしていないと、システム変更や追加の際にロボットが停止したり、イレギュラーパターンが発生のときにロボットが誤作動を起こして大きな収益損失などにつながる可能性があります。

このようにRPA運用は、誤作動などのトラブルと常に隣り合わせの状況にあります。

セキュリティ上のトラブル

RPAの運用ルールの中で、ロボットの不正操作や誤作動への対策をしっかり行っていないと、セキュリティ上のトラブルも発生してしまいます。

RPAで作成したロボットを起動させるには、IDとパスワードが必要です。しかしIDとパスワードが漏れてしまえば、誰でもロボットを起動させることができます。

ですから悪意のある人間にIDやパスワードが漏れてしまった場合、ロボットを不正に使われて大きな損失を被る可能性も否定できません。また先ほど説明した誤作動トラブルにより、例えば送ってはいけない相手に機密情報を送ってしまったりと致命的な情報漏洩ミスが発生する可能性もあります。

コストに関するトラブル

本来、RPAは業務を効率化して、コストを削減するために導入するものです。
導入後、効率化できるからといって、闇雲に他の部署へRPAを広げていくというのはよくありません。

RPAにも向いている業務と向いていない業務があり、向いていない業務に利用してもあまり効果は見込めません。

「とりあえずRPAをどんどん導入する方が先だ」として運用ルールをおろそかにしていると、かえってメンテナンスコストが上がったり、業務工程が多くなったり、コストが増えてしまう要因にもなります。

トラブルの少なくなるRPA運用ルールとは

ここからは、トラブルの少なくなるRPA運用ルールとは何か、分かりやすくご紹介していきます。

  • RPAの誤動作や管理不足などが起こらないようなガバナンス作りを行う
  • セキュリティ対策をしっかり盛り込む
  • 導入を広げる際はしっかり効果などを検討する

RPAの誤動作や管理不足などが起こらないようなガバナンス作りを行う

RPAをしっかり運用するには、RPAの誤動作や管理不足などが起こらないようなガバナンス作りが重要となります。
RPAを運用する際は、ロボットの開発から破棄までの一連の流れに責任を持つ担当者を用意しましょう。

そして、その担当者を通して引継ぎなどを行うことで、ロボットの俗人化や野良ロボットの増加を防ぎ、担当者以外の社員でも扱えるようになります。

また各ロボットがどんなシステムとどのようなプロセスで連携しているかを逐一記録し、システム追加や更新などの際、誤作動などが起きないよう前もって対処を行う体制作りも必要です。

セキュリティ対策をしっかり盛り込む

RPAはシステムの一つですから、セキュリティ対策を運用ルールに盛り込むことも重要です。

外部から不正にアクセスされないようなネットワーク作りはもちろん、社内でもしっかりセキュリティ対策を行っておきましょう。例えばRPAのシステムには厳しく使用権限を設定します。

各部門のロボットごとに、どのデータ範囲にまでアクセス許可をするかなど、細かい権限を決めておけば情報漏洩が起こったりする危険性も減少します。

さらにロボットの稼働状況をモニタリングして記録すれば、誰がどんなロボットにどんな変更を起こったかなどが丸分かりになるため、不正防止につながります。

導入を広げる際はしっかり効果などを検討する

現在、RPAが効果を挙げているからと言って、別の部署で成功するかどうかは分かりません。適切なコスト管理のためにもRPAの範囲を広げる際は、しっかり効果などを検討しましょう。

効果検討の際は、業務分野と情報システム分野の人間がしっかり連携して、どの業務にRPAを連携させれば効果が挙がるのかをしっかり詰めていきましょう。

適切なRPAの導入・運用を行えば、最大限の効果が挙がるので、コストに関する問題を解消できます。

まとめ

今回はRPAのトラブル発生を防ぐためのルール策定の重要性、そして実際にどのような対処をすればよいかなどをご紹介してきました。RPA運用のガイドラインをしっかり設けておけば、野良ロボットの発生や個人情報漏洩など、RPAに関わるさまざまなリスクを防げます。また導入を進める際は、業務部門と情報システム部門をしっかり連携させましょう。

「自社RPAのガイドラインは緩い気がする…」と思う場合は、ぜひこの機会に運用ルールを見直してみてください。

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