RPAとは?わかりやすく解説するロボティック・プロセス・オートメーションの可能性

RPAとは?わかりやすく解説するロボティック・プロセス・オートメーションの可能性

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
目次
RPAという言葉が話題になっています。RPA関連の本もたくさん出版されているのも人気があるからでしょう。
しかし、話題になっているとはいえ、まだよく知られていないのがRPAです。
そこで、今回はRPAとは何かということをお伝えしていきます。

RPA(Robotic Process Automation)とは

「RPA」とは、ロボティック・プロセス・オートメーションの略で、ロボットによる業務自動化をするシステムのことです。
ホワイトカラー(事務作業などの頭脳労働)の間接業務を主に自動化します。

人間がいままで行っていた業務を、操作画面上で一度登録すると、クラウドやブラウザ、ソフトウェアなどの多種多様なアプリケーションを使い、処理してくれます。具体的に言うと、Microsoftのofficeの操作や、インターネットからデータを引っ張ってくるなどの動作に向いています。

RPAは以下のような作業に相性が良いとされています。

  • 一定のルールに従うもの
  • 繰り返し行うもの
  • 実行に複数人の手がかかるもの
  • 人的ミスをおかしやすいもの
  • プロセスがマニュアル化しやすいもの

RPAとAIの違い

昨今話題になっている言葉にAIがあります。RPAはよくAIと比較されるのですが、違いがあります。
AIは大量のデータを元に、自分で分析して結果をだします。
一方、RPAはルールに沿って、決められた単純作業をこなすことを主としています。

AIの例としては、以下のような作業があります。

  • アルファ碁(囲碁)
  • ポナンザ(将棋)

この2つAIは、自分の中で対局を何度も何度も繰り返してどんどん学習して、ついには名人を超えるようになりました。

つまり人間の能力以上の知能を持つことが可能なのがAIです。ただ現状のAIの利用は企業にとって高負担であり、導入するのも難しい部分もあります。

一方、RPAはあくまでもデータ入力やコピー&ペーストなどの手順が決まったルーチンワークの作業を効率化するのが主です。RPAは作業範囲が限定的な分だけ扱いやすいので、企業にとって導入しやすいといえます。

RPAが普及している背景

RPAが普及しているのはさまざまな理由があります。ここでは普及している理由を5点とりあげます。

働き方改革が進行しているから

RPAが普及してきたことの理由に、働き方改革があります。
働き方改革により、従来に比べて社員に残業を強いることができなくなったのに、生産性を上げなくてはいけないという状況になっています。

労働力人口が減少しているから

また、少子高齢化により人員の獲得も難しくなっています。
この傾向はますます進みますので、労働者人口自体も減ってきているのが日本の現状です。外国人の受け入れや、パートなどの即戦力化などの施策も行われてきてはいるのですが、それでも間に合わない状態です。

ブルーカラーによる生産性向上を見てきたから

いままで、自動化というと製造業が主でした。
製造業ではトヨタのかんばん方式をはじめ、長年にわたり生産性の向上が叫ばれ続けました。

いままでであれば、ブルーカラー(工場作業などの肉体労働)しか自動化できないと思われてきていましたが、現在のIT技術の発達により、ホワイトカラーの生産性向上もできるようになってきました。

経営者からみれば、ブルーカラー同様、ホワイトカラーも生産性を向上させたいという機運が高まってきています。

プログラミングがいらず、使いこなしやすいから

従来のIT技術は、IT技術専門の部署が必要でした。
しかし、現場とIT技術専門部署とで意見の相違が出ていしまい、高額のシステムを導入してもうまく回らないこともありました。なぜなら他の部署から見ればIT技術専門部署は何をやっているのかわからず、業務の把握が難しい状況だったからです。

一方、RPAのシステム構築は、プログラミングの必要がありません
専従のスタッフを育成するのに専門知識も、時間も大幅にいらなくなりました。現場のスタッフ自らが考え、自動化を構築化できるようになったことにより、コストも削減され、効果的なシステム構築ができるようになりました。

これからの時代を見据えているから

AIや「モノがすべてインターネット経由で通信できるloT」などの技術の進歩により、ますますオートメーション化進んでいくと思われます。上記の技術はこれからもっと進んでいくと考えられますが、企業にとってどのように活用していけばよいのか見えにくいのが問題です。

一方、RPAは、AIやloTに比べて費用対効果がわかりやすいという特徴があります。

最終的に完全自動化することがゴールだとしても、その第一歩としてRPAを導入すると考える企業がたくさんいても不思議ではありません。したがって、先を見据えてシステムに任せられるところはどんどん任せていこうという風潮が生まれているのは確かであり、その第一歩としてもRPAの導入が進んでいるのです。

RPA導入のメリット

RPA導入のメリットは4つあります。順に説明していきます。

生産性の向上

RPAは一度システムを走らせると、終わる指示があるか、作業が終わるか、電源がOFFになるまで永遠に動き続けます。人間のように休憩がいらず、しかも処理速度が人間の数倍から数十倍速いので、単純作業であれば作業効率は人間の比ではありません。

人的ミスの防止

システムは、人間と違いミスを犯しません。
最初に手順、エラー時の対応をちゃんと構築しておけば、たんたんと作業をいくらでもしてくれます。

投入されたデータに間違いがなければ、ミスは犯しません。
一方、人間は人間であるがゆえにミスを犯します。

コスト削減

システムを導入すれば、それ以上の費用はかかりません。人間と違い、残業手当や休日出勤手当、有給手当なども必要ありません。人間に支払うよりも、支出額が明確です。人間は2人分の仕事をすることは難しいですが、RPAは何人分もの仕事を引き受けてくれます。圧倒的なコスト削減になります。

人材不足の解消

上記ともかかわってきますが、RPAは何人分もの仕事をこなすことができます。
慢性的に人員不足が起きていたとしても、ホワイトカラーの事務的な部分をRPAに任せて、人間しかできないことをやるという役割分担を行うことで、人員不足を解消することができます。

RPA導入にあたってのポイント

導入するにあたってのポイントは、以下の3点です。

現場担当者が最初から加わる

導入にあたって必要なのは、現場担当者が加わるということです。実際運用が始まれば、現場の担当者がRPAを操作することになります。現在、たくさんのRPAのツールが世に出回っている状態です。

どれを選択するのかという部分でも実際動かすことになる現場の担当者からヒアリングしたほうがよいでしょう。
ですので、導入前から加わる方が効果的であるといえます。

意思決定者も最初から加わる

一方、意思決定者も最初から加わった方がよいでしょう。一度システムを導入した後だと変更が難しくなります。
現場担当者やシステム担当者、労務担当者などの話を聞きながら、決めたほうがよいでしょう。

自動化のニーズがあるものを洗い出す

RPAを導入するにあたって、実際RPAで何を自動化するのかを検討することが必要です。
現場で自動化できるものを洗い出すことによって、本当にRPAが必要かどうかわかるようになります。
RPAを導入する、しないに関わらず、業務を洗い出すことによって現状の改善点が可視化しやすくなりますので、おすすめです。

RPAはこれからの時代の切り札

RPAは、ホワイトカラーの生産性を劇的にあげることができる切り札です。
うまくシステムを使いこなすことで、社内の業務効率化を行い、今後も生産性をあげていくことは可能です。

RPAについて、もっと詳しく知ってみたい方は、RPAセミナーに1度参加してみては、いかがでしょうか?

今話題のRPAのセミナーを実施している企業はたくさんあります。
まずは気軽に話を聞きに行ってみたいと思っている方には、特に無料のRPAセミナーがおすすめです。

RPAでどのように生産性を上げるか具体的な例を聞いたり、実際に体験することも可能ですので、より深くRPAを理解することができます。

RPAセミナーを見る

  • このエントリーをはてなブックマークに追加